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作家・黒川裕子のブログ

令和二年(2020年)国語入試出題情報まとめ

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ご無沙汰しております。

令和二年度の受験シーズンも終わりましたので、今年国語試験問題として引用出題された著作を紹介してみようと思います。

今年は多くのお子さんにとって、コロナ禍の状況下での受験となりました。受験生やご家族のみなさんは、大変なご心労だったのではないかとお察しします。

 

今年出題されたのは、以下三作品です。

 

■「夜の間だけ、シッカは鏡にベールをかける」駒場東邦中学

(『わたしを決めつけないで』(講談社)所収)

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全21ページ中、13ページにわたる長文を採用していただきました。

ブラジルと日本にダブルのルーツを持つ中二の女の子シッカが主人公の短編です。

公式→ http://ya-enter.kodansha.co.jp/books/978-4-06-513911-0.html
honto→ https://honto.jp/netstore/pd-book_29343427.html
Amazon→ https://www.amazon.co.jp/dp/4065139112/

 

■『奏のフォルテ』(講談社成城学園中学校

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元・天才ホルン奏者と陰口を叩かれる少年、奏が、ジュリアード音楽院で現・天才オーボエ奏者のルーに出会ってはじまる青春音楽小説です。

児童書デビュー作なので、もう二年以上前の作品になります。

物語の序盤からの出題でした。

試し読み→ https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000311867

honto→ https://honto.jp/netstore/pd-book_29085113.html

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■『天を掃け』(講談社山口県公立高校

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モンゴル帰りの野生児・駿馬(しゅま)と、青春のすべてを天体観測に注いでいるすばるが、中学生でも扱える最新アマチュア天文機材を駆使して小惑星を追いかける、本格天文小説です。

本書の舞台はちょうど山口県なので、公立高校の入試問題に使われたとご連絡をいただいて、とても嬉しかったです。ちなみに、作者もお気に入りの月観望シーンからの出題でした。ちなみに同シーンは、塾の教材や模擬テストでも何社かで使われています。問題にしやすい何かがあるのでしょうか?(ふしぎ…)

試し読み→https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000322879
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入試問題は、当然事前の出題情報は秘匿されていますので、試験後に問題用紙などが送付されてきて、はじめて「ああ出題されたんだ」とわかります。

入試問題として引用される分には、事前の使用許諾は必要ありません。多分、使用の事後報告の義務もないと思われますが、これまでの経験では、どちらの学校からも丁寧にお知らせをいただきました。

作者としては、入試問題での出会いが、作品を読んでくれるきっかけになればいいなと、嬉しく思っています。