11/2に青梅市中央図書館で開催された、戸森しるこさんの講演会に行ってきました~! 当日のTweetはこちら↓
児童文学作家・戸森しるこさんの講演会「おしるこ日和 2019秋」(https://t.co/shkOdSh4g0)に行ってまいりました。お話が上手で楽しくて、ファン心をとてもくすぐられた……満足✨サイン会もあったので、既刊全部持っていってサインをもらえばよかったかも。まあ何か気恥ずかしいのでやめといた‼️ pic.twitter.com/UP3mEhsGYH
— 黒川裕子@11/21新刊『となりのアブダラくん』 (@kurokawa_yuko) November 2, 2019
何を隠そう、私はかなりの戸森しるこファン。
既刊はもちろん所持、新刊は即ゲット、雑誌掲載作品や講演会もできるだけ追うようにしているのです。
私は千葉県市川市に住んでいるので、青梅市はdoor to doorで片道2時間コース…。
さすがに迷ったのですが、結果、行って本当によかったです。
戸森さんご本人の人生観や、大好きな作品の裏側も少し垣間見ることができました。 最初の館長さんのご挨拶で、作品名が何度かまちがっていて、内心めちゃくちゃツッコんだけど!!
講演会ということで、一応お花を持って伺いました。 どれが私が贈ったお花かわかるかな?
何かの授賞式?というくらいお花をいただきました😊💐 3つとも素敵です。ありがとうございました。お花はいいですね。#おしるこ日和 pic.twitter.com/WPM34R1wap
— 戸森しるこ (@circo_tomori) November 2, 2019
当日席が近くなったとある編集者の方にも語ってしまったのですが、戸森しるこ作品はミステリアスですよね…。
野間児童文芸賞を受賞した『ゆかいな床井くん』のような軽いタッチのものにも、読み進めるうちにひょいっと落ちちゃう深い滝壺があって。
派手な仕掛けはあんまりなくて、戸森さんの物語の結末はいつも、どこか現実的です。
その読み味は、オパールのように不透明。一本道かと思えば道が分かれ、透明な流れかと思えば淀んでいて、時々思ってもないところから光が射したりします。わけわかんないね?これご本人に直接言ったからね?戸森さんもさぞ困っただろうね!!
そんな戸森ファンの私が、目下一番好きな作品は『理科準備室のヴィーナス』。
読み終わったあと、半日くらいはぼーっとしていました。
ちょっと痒いところを掻いてもらおうと思ったら、カッターで刺されたくらいの衝撃だったなあ。
べつに、主人公と似たような経験(中学校の女性教諭を好きになる)をしたわけでもないのに、どうしてあそこまで気持ちがシンクロしてしまうのか、いっそ不思議です。
すごく感情移入して読むタイプなので、正直辛い読書になったし、読み返すのも躊躇してしまうのだけれど、心にずっと刺さっている一冊。
次は『11月のマーブル』『ゆかいな床井くん』が同じくらい好き。
戸森さんの講演は11月にもう一度あって(児童文学者協会の秋の一日講座)、そちらも参加予定。尊敬する那須田淳先生との対談もあるので、こちらも楽しみです。
ところで今回の青梅の講演会のなかで、戸森さんが、「自分の本を読むと落ち着く。好きに書いた作品なのだから、当たり前かもしれないけれど」という主旨のことをおっしゃっていたのが印象的でした。
じつは私は、自分の本を読み返すのが苦手だったりするのです。
ノベルス時代から、(シリーズ作品執筆のため参照する場合を除いて)ほぼ既刊を読み返すこともありません。
私にとって、小説の執筆は自分のやぶれた内臓をさらけだすようなものです。
多分、切除して身体から離れた内臓を、見たくないのでしょう。
(誤字脱字や間違いがないか、いまさらドキドキするのもいやだ笑)